食べても食べても満たされない理由。
「なんで食べ物なんだろう」
摂食で苦しんでいる人であれば、
きっと一度は、こんな風に考えたことがあると思います。
なんで、この異常な興味の矛先が、
食べ物なんだろう。
なんで、この暴力的な欲望の矛先が
食べ物なんだろう。
例えばこれが、睡眠とかであってくれたら、
どんなにかラクなのに。
なぜ、食べ物か。
それは、人間の持つ、生理的欲求の一つであるから。
また、私は「食べる」ことが、
てっとり早く「幸せ」を体感出来るからじゃないだろうかと、思っています。
どんなに、過食や過食嘔吐に苦しんでいて
もう食べることをやめたい、
こんな食べることばかり考えている生活を送るくらいだったら
死んだ方がまし!
そう思っていても、
食べることや、食べ吐きすることによって得ているメリット
が、必ずあります。
じゃなきゃ、100%デメリットしかないのなら
やめられますって。
99.99%デメリットでも、
0.01%のメリット(=幸せ)があるからこそ
そこにすがって、やめることが出来ないんです。
私は、摂食行為は、
他の別の行為の、代償行為 だと考えています。
本当に得たいもの、手に入れたいものは別にあるのに、
それが手に入らないから
てっとり早く手に入る食べもので、とりあえず埋める。
けれどもそれは、本当に欲しいものではなく、
あくまで代償でしかないので、
「質」的に満足出来ないため
「量」が増大していく傾向がある。
だから、どんどん量がエスカレートしていくけれども、
まがいものは、まがいものに過ぎないので、
結局は満足することは出来ない。
本当の意味で、乾きを潤すことが出来るのは、
真に欲しているものだけなのだから。
これが、摂食の負のスパイラルの正体です。
あなたが、本当に必要としているものは、なんですか?
まずは、それを見極めるのが、
この病気と闘う、一歩です。

